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「アカデミック・ヴァンダリズム」という独自のスタイルを掲げるウクライナ出身のアーティスト、<Michael Cherno>とuniform experimentとのコラボレーションを発売します。
古典絵画技法とグラフィティアートの融合によって、伝統への敬意と反骨精神が共存する「アカデミック・ヴァンダリズム」を、実験的なプロダクトメイキングを標榜するuniform experimentのウェアに投影したコレクションです。
日常着に“破壊と再生”の視点を加え、これまでにないリアルクローズのあり方を提案します。
3/13(金)より
SOPH.shop、
SOPH.dealerにて、同日正午よりSOPH. ONLINE STOREにて発売。
また、同日より 天王洲・T&Y Projects にて、同アーティストの日本初開催となる個展もスタートします。
ユニークなアプローチによる新しい絵画芸術を、是非ご体感ください。
Michael Cherno / マイケル・チェルノ
1992年、ウクライナ・キーウ生まれ。 |
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彼がどのようにしてアーティストとしての自分を見つけ、どのように「アカデミック・ヴァンダリズム」という独自の表現を確立していったのか、また本プロジェクトに至る経緯や思いについて話を聞きました。
Q1. マイケルさんはウクライナのキーウで生まれ、1998年までドイツで過ごされました。幼少期のアートにまつわる原体験とは?1998年当時はまだ6歳だったので本格的な芸術経験があったとは言えませんが、私の関心がどこに向いていたのかは明確に覚えています。他の子供たちがおもちゃで遊ぶ間、私は鉛筆とマーカーに惹かれていました。小さなスケッチやシンプルなイメージなどを常に描いていました。 Q2. 元々アートに造詣の深い家庭だったそうですね。両親や祖父母からはどのような教えを受け、またどのようなプロセスによって芸術性を育みましたか?私の祖父は芸術家でした。1940年代から1970年代のソビエト連邦は異なる体制と価値観を持つ国家でしたが、そんな中でも彼は精力的に制作に取り組み、公共空間におけるモザイクや壁画など大規模なプロジェクトを完成させました。私が生まれる以前、1980年に亡くなったので会ったことはないですが、家では彼の存在が確かに感じられました。両親、とくに父は、祖父の絵画やスケッチを何百点も保存し、アパートの壁に額装した作品をびっしり並べていたのでまるで小さなルーブル美術館でした。まさにその環境が私を形作ってくれています。 |
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Q3. 1998年にウクライナに戻られた後、10代の頃はグラフィティが創作活動の中心だったそうですが、日々どんなフィーリングで描かれていたのですか?スプレーを始めたのはもう少し後、2005年か2006年頃。グラフィティは私の創作活動の中心でしたし、音楽も欠かせない要素だったのでパンク/エモバンドでドラムを叩き、常に実験を続けていました。ほとんど人のいない夜の街で一人、やりたいときにやりたいことをやる。そして朝になると、何千人もの人々が通り過ぎ、壁に突然新しい何かが現れる。そこに人々は反応する。「誰がやったんだ?」「なぜ?」「これは何だ?」と。好意的な者もいれば、嫌う者もいる。それは今も、私のキャンバスやアカデミック・ヴァンダリズムへの反応と同じ感情のメカニズム。私がグラフィティにおいて最も尊重するのは、それが非商業的な社会的行為であるかどうか。自分のお金と時間を投資し、リスクを受け入れる。その行為こそが誠実さを生むのです。 Q4. その後キーウ国立建築大学やウクライナ美術建築アカデミーで建築学を学んだ理由は?そして建築から学んだ概念が現在の作風や芸術家としてのスタンスにどのような影響をもたらしていますか?建築は、私の創造性と、私の将来に対して両親が抱く懸念との間を架ける実用的な架け橋でした。創造性と技術性を兼ね備えた、現実世界と繋がるバランスの取れた道に思えましたが、実際には建築家として働くことはありませんでした。しかしその教育は私の基盤となりました。構図と比例に関する確かな訓練を得るとともに美術と建築史の幅広い知見を身につけた。そして建築は、計画を立て、プロセスを構築し、規律ある作業フローを確立する方法、すなわちアイデアを構造化する方法を私に教えてくれました。 |
Q5. 2018年のトロント移住後にマイケルさんが見出した「アカデミック・ヴァンダリズム」とは具体的にどのような芸術のスタイルなのでしょうか。アカデミック・ヴァンダリズムとは、私にとって等しく重要な二つの世界の衝突。それが私自身のスタイルであり、個人的な哲学でもあります。「アカデミック」には、大学やアカデミーでの訓練、技術的なルール、そして祖父の仕事や父の物語から受け継いだ文化的記憶など私が人生で吸収してきた全てが詰まっている。その積み重ねられた規律をキャンバスに注ぎ込み、そして数秒で破壊する。その行為こそが私にとっては自由そのもの。また過去の私ーグラフィティ・ストリート・本能ーと、現在の私ー絵画・技術・制御ーを繋ぎ、そして私を魅了するゲーム的な要素でもあるのです。 Q6. 「アカデミック・ヴァンダリズム」においてマイケルさんが最も大切にしている描写の技法やポリシーとは。基礎は常に古典的。構図、色彩論理、そして絵画の内部バランス。人々はグラフィティの色彩がランダムだと誤解しがちだが、そうなることは稀で、私はその意識を自身の作品に持ち込む。場合によっては将来の“破壊行為”のための余地を作るため、意図的に“不正確な”静物構図を構築することもある。色彩もまた核心的。同じ構造を保ちつつ、ひとつの色を変えるだけで絵画全体が全く異なる物語へと変わります。 |
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Q7. 〈uniform experiment〉とのコラボレーションについて。きっかけは藤原ヒロシ氏がInstagramであなたの作品を知ったことだったそうですが、彼からのファーストコンタクトをどう感じましたか?藤原さんが幾つかの絵画を購入してくれたことを知り、正直驚きました。数日間は現実とは思えませんでしたが、デザインとファッションにおいて深い知見と影響力を持つ人物から評価されたことで自分が正しい道を進んでいると感じられましたし、私のコンセプトが身近な範囲を超えて伝わるものであることを証明することができたと感じています。 Q8. 東京のブランドが作るウェアにご自身のアート作品が用いられる。その新しいプロジェクトに向けてマイケルさんが最もポジティブに捉えたこととは。私にとってすべてがポジティブな経験となりました。後悔するより挑戦するほうを選ぶ性格ですし、SOPH.がコラボレーションに持ち込んだプロフェッショナリズムー基準の高さ、明確さ、そして敬意ーを深く尊敬しています。とくに感銘を受けたのは、私のスケッチが布地へと変換される過程。線材が物質、イメージが着られるものへと変容するその姿は、胸躍る体験でした。 |
Q9. コラボレーションアイテムの仕上がりを見て、率直にどのように感じましたか?このプロジェクトに関わることができ、SOPH.チームとの真のコラボレーションが実現したことに対して非常に満足感を覚えました。何がうまくいったか、何がうまくいかなかったかを議論し、最良の結果を得るために細部を共に磨き上げることができましたし、幾つかのアイテムが真の“実験”のように感じられる点も気に入っています。 Q10. あなたの作品と現代ストリートファッションの親和性について、どのように捉えていますか?ストリートファッションも私の作品も、ルールと自由の緊張関係の上に成り立っているという点で本質的な論理が似ているためごく自然に調和します。ストリートウェアは元々、フォーマルなファッション規範への反発として発展しましたー仕立てよりも快適さ、ランウェイよりも現実の生活ー。日本のストリートファッションに対してとくに尊敬するのは、ストリートウェアをデザイン文化へと昇華させた点。素材の向上、アーカイブ的参照、そして衣服を収集対象として捉える発想は「アカデミック・ヴァンダリズム」と共鳴します。 |
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Q11. この春は東京の〈T&Y Projects〉において日本での初個展を開催されますね。今回の展覧会への思いと、東京滞在中に楽しみにしていることを教えてください。東京や日本を訪れることはずっと夢でしたので、アーティストとして初めて、しかも個展という形で実現できることは私にとって大きな意味を持ちますし、この機会にとても感謝しています。深いコンセプトを込めた様々なキャンバスを準備したので、東京でそれら私の作品と人々が繋がることを願っています。滞在中は街やギャラリー、画材店を探索したいです。また、スタジオ作業では多くの日本ブランドを使用しているので、その文化を直接目にし、新たな発見ができることも意義深いでしょう。 Q12. 最後に今後のビジョンについて。アーティストとして、作品を通して世界に投げかけたいメッセージとは。簡潔にまとめるとすれば、「自分らしくあれ、プロフェッショナルになれ、そしてルールを破れ」と。アーティストであれ誰であれ、人が心から愛することを真剣に極め、標準を超えた実験を許容するとき、世界はアート、ファッション、音楽、文化において新しいユニークさを受け取ることができるでしょう。そのアプローチこそが、このuniform experimentとのコラボレーションが自然なものに感じられる理由でもあります。私たちは似たような本能を共有し、多くの決断を直感的に、そしてスムーズに行いましたから。 |
Michael Cherno Solo Exhibition
会期 : 2026年3月13日(金)〜4月25日(土) |
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※入荷状況、販売方法は店舗によって異なりますので、詳細は各店舗までお問い合わせください。
※SOPH.shopでの通販につきましては、3/14(土)からとなります。
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